第2回 「見た目」の問題とは

第2回 「見た目」の問題とは
1、「見た目」の問題とは

「見た目」が重視される現代社会の中で苦しんでいる人たちがいます。生まれ
つき顔や体にアザがあったり、ヤケド、キズなどの症状を抱え、生きづらい思い
をしている方々です(ユニークフェイス当事者 ※1)。
現在、日本には、およそ80万人(約150人に1人)いると思われます。

「普通の顔」をした子供ですらいじめの被害者になります。まして「見た目の
違い」は格好のターゲットになってしまうのです。
また、進級、就職、結婚といった人生の節目には社会とのあつれきを感じるこ
とも多く、友人関係、恋愛関係においても「見た目」がネックになってしまうこ
ともあります。

しかし、多くの当事者のみなさんは機能的な障害はないため、障害者ではあり
ません。そのため、福祉の手も差し伸べられず、なんらケアされることがないの
が現状です。
さらに、「ぜいたくな悩みだ」とか、「外見を気にするなんて人としてゆがん
でいる」などと言われることもあります。
情報不足、知識不足による偏見に傷つけられることもあります。例えば、アザ
は絶対にうつりませんが、登園・登校、そして温泉などの入浴を拒否されること
もあるのです。
2、キレイかどうかではなく、普通かどうか

「見た目」の問題は、実は、単にキレイかどうかという美醜の問題ではありま
せん。それ以前の問題なのだと言われています。つまり、例えばアザのある顔は
普通の顔ではないので、そもそも、キレイかどうかという評価の対象にならない
のだということです。この点については異論・反論もあり、また、少々ややこし
い論点なので、別途、あらためて書きたいと思っています。
3、特別な問題ではない

「見た目」の問題は、けっして当事者だけの問題ではありません。
「普通の顔」をした人たちも、ある日突然、事故や病気で当事者になることも
あります。将来、我が子が当事者かもしれません。学校や職場で、当事者と出会
うかもしれません。実に身近な問題なのです。

そして、「見た目」の違いによる差別を許してしまうような社会は、当事者だ
けではなく、その社会に生きている人すべての心に、暗く冷たい影を落とすこと
でしょう。

「見た目」の問題は、直接生死に関わる問題ではありませんが、人が“その人
らしく”社会生活を送るためには、「見た目」の問題に対する社会の理解が必要
なのです。

(続)

※1 ユニークフェイス
NPO法人ユニークフェイスでは、顔や体にアザ、ヤケド、キズなどの症状が
ある人たちを「ユニークフェイス当事者」と表現し、彼らの声を社会に発信して
います。

NPO法人ユニークフェイス ホームページ:http://www.uniqueface.org/

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