レポート:【見た目問題と就労】 – 「見た目問題」当事者の就労の実態と意識に関する調査

2012年、3月。
同志社大学文化情報学部、西倉実季(通称:ミキティー)先生による
「見た目問題」と「就労」に関するレポート
【見た目問題と就労】 – 「『見た目問題』当事者の就労の実態と意識に関する調査」の結果概要の報告(PDF)
が仕上がったそうです。

MFMSもイベントなどの際、このアンケートに積極的に協力させていただきました。
なんたって、「『見た目問題』当事者の就労の実態と意識に関する調査」ですからねっ!

と、いうわけでこの報告書は、PDFで今すぐお読みいただけます。
ぜひ、当事者の皆さんや、ご両親・ご家族・ご友人の皆さん。
どうぞご覧ください。

ごあいさつ

 皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 さて私どもは、外見にあらわれる疾患や外傷をお持ちの方々(見た目問題当事者)の就労をめぐる実態を明らかにし、将来的には政策提言につなげていくため、アンケート調査を実施してまいりました。皆様の多大なご協力を賜りまして、この調査を実施することができたことを厚くお礼申し上げます。
 この小冊子は、アルビノ円形脱毛症乾癬眼瞼下垂血管腫・血管奇形口唇口蓋裂熱傷など、様々な疾患や外傷をお持ちの方々に対する調査結果をまとめたものです。就労の状況や職場の人間関係、仕事に対する満足度など、調査の結果明らかになったことを簡単にご紹介させていただきます。
 今後、これらについては詳細な分析を行っていく所存です。このたびは、「見た目問題と就労」という問題を検討していくうえで貴重なデータを得ることができましたことを感謝いたしますとともに、今後とも私どもの研究にご理解・ご関心を賜りますようお願い申し上げます。

2012年3月
同志社大学文化情報学部
西倉 実季

また、報告書には、
「回答者の婚姻状況は、約半数が「未婚」、約45%が「配偶者あり」である」とか、
「回答者のうち、普段、疾患・外傷が見た目でわからないようにするための商品(ウィッグ、カムフラージュメイク、ヘアカラーリング剤など)を使用している人としていない人は、およそ半数ずつに分かれた」とか、
「仕事をしている人のうち、職場の上司や同僚に疾患や外傷のことを「説明している」人は約40%である。一方、「説明しておらず知られていない」人は約30%」とか…、
とにもかくにも、色んなことがマトメられています。

そして、なんといっても「おわりに」の項目には、

 見た目問題当事者の就労をめぐっては、日本国内だけでなく、諸外国でもほとんど研究がなされていない。とくに、アンケート調査によって数値データを収集し、分析した研究は見当たらない。医療費の自己負担額、ウィッグやカムフラージュメイク等の購入費、1 年間の収入など、見た目問題当事者をとりまく問題を数字によって具体的に把握できた点は、本調査の意義であると考えている。

 一方、「見た目問題当事者は人目につきにくい職業を選びがち」という通説に反して、サービス職業に就いている人が少なくないこと、専門的・技術的職業に従事している人の割合が高いことが明らかになった。こうした結果については、これから就職を控えている若い当事者の参考や励みになれば幸いである。

…のような記載があるところ。
「見た目問題」の研究者として第一線をゆく“ミキティー”らしさも光っていて、読み応えがありましたね~。

…決して笑える内容ってわけではないですが。
ぜひ、ご覧くださいませ。

【見た目問題と就労】 – 「『見た目問題』当事者の就労の実態と意識に関する調査」の結果概要の報告(PDF)

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