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Vol.13 「正義」という言葉のうさん臭さ -前編-

2010年1月4日

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「正義」という言葉のうさん臭さ -前編- ( 『ミスティック・リバー』 と 『許されざる者』 )

はい、久々です。というか誰も覚えてないか・・・。ええ、ずっとサボってま
した。スランプでしたよ。しまいにゃ白いワニも見えてきて・・・。海が・・・。
まあいいや、これからは「ボーダシェフの不定期気まぐれサラダ」ってタイト
ルも変えて、ボチボチやっていこうかと勝手に思っているボーダです。

さて、見よう見ようと思いながら、まだ見てない映画っていっぱいあるんだけ
ど、こないだそんな映画の中からクリント・イーストウッドが監督した『ミステ
ィック・リバー』と『許されざる者』を続けて見ました。
で、まずは、『ミスティック・リバー』。面白かった。いや~、イーストウッ
ドって頭いいのね。社会的なテーマを持たせながらもエンターテインメントとし
ても楽しめるっていう映画だった。日本の小説で言えば、宮部みゆきの(中の)
社会派作品みたいな感じでサ。ま、宮部作品よりずっと暗いけど。映画としては
ハデなアクションもCGも無いし、演技派の俳優は取りそろえてるけど、いわゆ
る<スター>っぽい俳優は出ていないし、はっきりいって「地味で暗い」話なん
だけど。
でも、いまのハリウッドで撮り続けられるってことは、「地味で暗い」話でも、
作品がいい=評価が高いのはモチロン、ちゃんとペイしてるってことで、そこが
すごいですね。ヨーロッパならともかくアメリカで、いわゆるハリウッド大作主
義から一定の距離をとって、ずっと「作品」を撮り続けているのって、イースト
ウッドとウッディ・アレンぐらいしか思いだせないな。まあ、アレンの場合は、
完全にハリウッドから離れてのインデペンディントだけど。二人ともきっとバラ
ンス感覚が抜群なんでしょうね。

『ミスティック・リバー』は、小学生ぐらいの男の子が3人、町の路上で遊ん
でるシーンから始まる。その中の一人の悪ガキっぽい子が、度胸試しみたいに、
工事したてのまだ固まっていないセメントをみつけて、そこに自分の名を書く。
残りの二人も続けて書くんだけど、三人目の少年が書いている途中で、大人の男
に見つかって怒られる。大人の男達は警察だと名乗り、三人目の少年は車に乗せ
られてしまう。実はそれは警察なんかではなく、少年は森に連れて行かれ暴行を
受けてしまう・・・。
で、時は流れ、三人は中年になっている。反抗的で悪ガキだった少年ジミーは
チンピラめいた商店主(ショーン・ペン)に、暴行を受けたかわいそうな少年デ
イブは冴えない中年(ティム・ロビンス)に、そしてもう一人の少年ショーンは
刑事(ケビン・ベーコン)に。幼馴染なのだが、もう交流は絶えている。
しかし、ある日、ジミーの娘が何者かに殺されてしまう。ショーンは担当刑事
となり、捜査をしていくが、ジミーは警察もショーンも信用せずに、独自に捜査
を進める。やがて、容疑者としてデイブの名が・・・。つー感じの作品。
この作品、見終わってから考えると、幾つもの事柄が積み重なって事件につな
がっている事に気づく。誰もが考えるのが、あの時、ジミーがセメントにいたず
ら書きをしなかったら・・・。もしくは、デイブの奥さんがもう少しデイブを信
用することができたら・・・。
ラストのパレードのシーンは印象的で、晴ればれとした表情のジミーの妻と、
打ちひしがれたデイブの妻の対比が(悲惨だが)見事。しかし、ジミーの犯行に
気づいているショーンは、ジミーに警告をする。この、含みを持たせた終わり方
は、私は好きだけど、嫌いな人も多いみたい。
ただ、原作がかなりの長さだから、さすがに消化しきれてないのか、それとも
翻訳が悪いのか、意味がわかんないトコがいくつかあった。原作読もうかな。原
作もかなり面白いらしいし。
俳優陣は、ショーン・ペンは相変わらず上手いし、好きな俳優だけど、なんか、
この手のチンピラ役はもういい気がする。せっかく色んな役ができる人なのに。
意外に良かったのが、ケビン・ベーコン。ダテに生き残ってたワケじゃなかった。

(次回に続く)

→Vol.14 「正義」という言葉のうさん臭さ -後編-

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