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『マイ・フェイス』Vol.002 取材後記

2010年9月15日

Vol.002の特集は「円形脱毛症」です。

当事者のみなさん、医師、当事者団体のみなさん等々、たくさんの方に
ご協力いただきました。ありがとうございました。

取材を通して感じたこと、考えたことなどを「取材後記」としてまとめてみました。

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取材後記

私がはじめて全頭型の円形脱毛症の方にお会いしたのは、6年前。
ふだんはスキンヘッドで生活している男性でした。
その後、縁あってたくさんの当事者の方々とお会いしています。
女性も男性も、10代から年配の方まで。
ご多分にもれず私も、みなさんに会って話を聞くまでは
「円形脱毛症」=「10円ハゲ」、ストレスが原因だと思っていました。
深く考えもせず「ほっとけば治るよ」なんて、気軽に答えたこともあったかもしれません。

3年ほど前に、ある当事者の方から詳しくお話しをうかがう機会に恵まれました。
あまりためらうことなく私の目の前でカツラをはずし、かぶり方、値段、材質などていねいに教えてくれました。
興奮気味にあれこれ質問したのを覚えています。
帰り際に、「実は、こういう話は家族にもあまりしたことがなかった。今日は話せてよかったです」と言われ、
私はその思いにどう応えればいいのだろうかと、深く考えさせられました。

脱毛症は残酷な病気だと、思うことがあります。
カツラを上手につけてしまうと、本当にわからない。でも、カツラの髪はのびないため、
ばれるんじゃないかとビクビクしながら生活するストレスは、はかりしれないものがあります。
また、カツラを使っているとは知らないまわりの人たちが「ハゲ」「ヅラ」といった笑い話をすることもあります。
本人がどんな思いで話の輪に加わっているのかを考えると、胸が痛みます。

いっそのこと、カミングアウトしてしまった方がラクなのでしょう。
けれど、「円形脱毛症はストレスが原因」とばかりに
「円形脱毛症になる人は、ストレスに弱い人間」との烙印を押されかねません。
笑いの対象になってしまうという現状も、さらに追い打ちをかけます。

それなのに、お会いしたみなさんはとても穏やかで、たんたんと、
ときに笑いながら話してくれました。
何度も質問を繰り返す私に嫌な顔をせず、「こんな話でも、だれかのお役にたてるなら」と
厳しい現実を語ってくれます。
おかげさまで『マイ・フェイス』Vol.002(2010夏号)を発行することができました。
感謝の意を込めてここにお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

どん底からはい上がり、覚悟を決めて「カツラ人生」と向き合って生きている人たち。
あえてスキンヘッドで生きていく道を選んだ人たち。
みなさんの強さとやさしさに支えられながら、MFMSは活動を続けていきます。

『マイ・フェイス』編集長 外川浩子(マイフェイス・マイスタイル代表)

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