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Vol.03 巨人の描いた「見た目」と「差別」 -前編-

2010年1月4日

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巨人の描いた「見た目」と「差別」 -前編- (手塚治虫の 『きりひと賛歌』 について)

前回からマンガ繋がりで、今回のテーマは、ズバリ「手塚治虫」です。「何で
いまさら、手塚治虫なの」とか、「興味ない」とか思う方もいるでしょうが、そ
のまま読み進めて下さい。ちゃんと?「見た目」の問題とリンクしていきますか
ら。第一回、第二回と続けて★★☆☆☆だったから、ここらでせめて★三つ以上
を目指すぜ。強要してるわけじゃないよ、代表。

で、二,三ヶ月前の朝日新聞に、朝日が主催してる手塚治虫文化賞が今年で10
周年みたいな記事があって(そんな賞があるなんて全然知らなかった。マンガの
「手塚賞」は知ってるけど)、そこに手塚治虫の人気作品ランキングが載ってて、
1位は予想通りアトムなんだけど、2位以下も「ジャングル大帝」とか「リボンの
騎士」とかばっかりで、私は「ふーん、やっぱそうなんだ・・・」と、思ったん
でした。
なぜかと言えば、私は、手塚治虫の大人向けのマンガが好きなんですね?『シュ
マリ』とか『奇子』とか『MW』とか『きりひと賛歌』とか『一輝まんだら』と
か、短編集だったら『空気の底』とか『カノン』とか『時計仕掛けのリンゴ』と
かそこらへんのが。ところがこれが入ってない。『アドルフに告ぐ』だけが唯一
入ってて、他は全然入ってなかった。ヘンなの。大人が読むなら大人向けのほう
が絶対面白いのに。ただ、大人向けは暗いのが多いから、明るい娯楽作品を読み
たい人には向いてないけど。

で、『きりひと賛歌』という作品が、真正面から<見た目>の問題を扱った作
品なんですね。しかし、ひょっとしたら、当事者の方、もしくは当事者の家族の
方は読んだら気を悪くする描写もあるかもしれないし、ストーリーも気に入らな
いかもしれません。なぜなら、この作品にモンモウ病という病気がでてくるので
すが、このモンモウ病、かかると犬のような容貌になってしまう(架空の)奇病
なんです。
主人公の小山内桐人は、大学病院に勤務する青年医師で、モンモウ病の研究を
している。小山内は、モンモウ病は風土病の一種と推論しているが、同じ大学病
院の実力者で、彼の師でもある竜ヶ浦教授はウイルスによる伝染病と判断してい
る。小山内は、モンモウ病をより詳しく研究するため、風土病であることを立証
するため、多数のモンモウ病患者が発生している山奥の村に調査へ行く。
しかし、なぜか村人は小山内の行動を常に監視し、彼を村に閉じ込める。閉じ
込められた小山内は、やがてあの野口英世のように自らもモンモウ病に罹ってし
まう。
実は、これは竜ヶ浦教授の陰謀で、「風土病説」にこだわる小山内の存在が邪
魔なため、村長に金を渡し、小山内を村に閉じ込め、計画的にモンモウ病で抹殺
しようとしていたのだった。
小山内の婚約者、いずみと小山内の同僚、占部医師は、いつまでたっても帰っ
てこない小山内を心配し、彼の行方を追うが・・・。

(次回に続く)

→Vol.04 巨人の描いた「見た目」と「差別」 -後編-

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